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3月, 2021の投稿を表示しています

ビジネス着眼とは伸ばせる能力なのか?(ドリル受検対策⑥)

 結論から先に言えば、「ビジネス着眼」という能力項目も、十分に訓練可能なものである。決して先天的なものでもなく、伸ばせない能力でもなく、ビジネスの経験がなくても伸ばせるものである。 とはいえ、もちろん、ほぼ先天的にビジネス感覚の鋭い人はいるし、逆に、ビジネスに興味のない人だっている。なので、程度の差はあるが、それを伸ばしたいと思って効果のある方法を採っていれば訓練して伸ばすことはできる。 この「ビジネス着眼」という能力は、ノウハウやスキルとは別の次元のものである。近年はビジネス的なノウハウを提供している動画や文章が非常に増えている。集客方法、マーケティング方法、売上を伸ばす方法などといった、小規模ビジネス向けのノウハウから、効率的な仕事の進め方、コミュニケーション方法など、もっと一般的なノウハウや専門分野のノウハウまで、あらゆるノウハウに溢れている。 そういうもののうち、あなたが興味をもったノウハウを学ぶことを止めはしないが、それだけでは「ビジネス着眼」は伸びない。その学びをあなた自身の仕事の実践にどう活かすか、どこをどう変えるか、どこがうまくいってどこがうまくいかないか、うまくいかないところをどう解決するか…こうしたことを考えることで「ビジネス着眼」が伸びる可能性が出てくる。 つまり、ビジネス・ノウハウは、あたかもそれが唯一の正解であるかのように提示されることが多いが、それは必ずしも真実ではない。唯一の正解などこの世には存在せず、一瞬存在したとしても常に変化する。実際、たった5年前に提供されていたwebマーケティングのノウハウは、今でも全て有効かと言うと、そうではない。 むしろ、「唯一の正解などこの世には存在せず、一瞬存在したとしても常に変化する」ということを前提としないと、「ビジネス着眼」の能力は伸びないだろう。そこが出発点である。ちなみに、ビジネス・ノウハウがメディアに溢れていることは、ビジネス着眼、ビジネス感覚、ビジネス視点を作る上で邪魔になると私は考えている。なぜなら、独立・起業しようという人が、当たり前のように”正解”を求め、それに忠実にやることがビジネス上の成功の秘訣であると大いなる勘違いをするからだ。それはその人の成功の秘訣ではなく、ノウハウ提供者の成功の秘訣でしかない。(だからこそ、あたかもそれが唯一の正解だと思わせるような表現をしているケースが多

イノベーション人材アセスメントをどう活かしたらいいか?

ここでは、イノベーション人材アセスメント(名称は提供サービスによって異なります)を受検された方がその結果を受け取った時のご参考までに、その活かし方を解説したいと思います。 まず、あなたの結果は、全体的にどうでしたか? 評価の低さにがっかりしていますか? それとも、全体的に高くてびっくりしていますか? あるいは、高いものも低いものもあった、という感覚でしょうか。 評価が全体的に低くても、または低い項目があっても、引け目を感じる必要はありません。これはあくまで「イノベーション創出人材としての素養」を測ったものであり、あなたのこれまでのキャリアでイノベーション創出を試みた経験が少なければ鍛えられない能力項目が多いはずです。その中でも高い項目があれば、それはあなたの天才的な部分か、イノベーション創出とは言えない経験の中で鍛えられた部分ではないでしょうか。 「イノベーション創出を試みた経験」は、もっていない方が大半です。しかし、経験がなくても、基本的には誰にでも可能性はあります。つまり、全ての能力項目が、鍛えれば伸びる能力ばかりです。なので、がっかりする必要は全くなく、ごく自然なことです。 また、能力項目は「全てにおいて一定レベル以上なければならない」わけでもありません。もちろん、イノベーション人材にとっては「ほぼ必須項目」と言えるものもありますが、それ以外は「あればあるほどいい」という位置付けです。 そもそも、「イノベーション創出」のプロセスでは、一般的な業務とはかなり違う側面が求められます。だからこそイノベーション創出の経験がなければこうした能力をもっていなくても全く不思議ではありませんし、経験があっても鍛えられていないケースも非常に多くあります。(ご参考: イノベーション失敗パターン④:【効率的作業組織 vs イノベーション創出組織】 ) さて、こうした前提がある中で、あなたはその結果を受けてどうしたいですか? 例えば、「私はイノベーション人材になりたいとは思わないから、この結果を受けてどうこうしようとは思わない。」という本音もあり得ます。それはそれで、もちろんアリだと思います。 もし、「この能力は高めてみたい」とあなたが思うものがあれば、ぜひ以下をご参考にしてみてください。 まず、能力項目には大きく分けて2種類あります。「人間力」と「創造的知的能力」です。このうち、人